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とっても不思議な保育園
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東京新聞で当クラブ代表の名取を取り上げていただきました
2017年12月09日 (土) | 編集 |

<しみん発>
道を選べる力育てたい わんぱくクラブ代表・名取雅幸さん(67)

2017年12月6日

PK2017120602100067_size0.jpg 子どもたちの心と体の成長を応援する「わんぱくクラブ」(東京都板橋区)は、今年で設立40周年。体育教室としてスタートしたが、現在は保育所や学童保育のような性格も併せ持つ。「ゴキブリ先生」の愛称で慕われる代表の名取雅幸さん(67)は、「自分で答えを見つける力を育てたい」と、子どもたちと正面から向き合い続ける。 (中村真暁)

 「一緒に戦おう」。体育教室で六歳の男児二人が取っ組み合いのけんかを始めると、名取さんのだみ声が響いた。あえて注意はせず、怪獣のように「ガオー」と叫ぶと、二人は名取さんを蹴飛ばし始める。他の子どもたちも集まりだし、けんかはあっという間に怪獣ごっこになった。

 「誰が悪いか、何が原因かの裁判はしない。子どもは怒られ恐怖を感じると、何も頭に入らなくなる」。名取さんはクラブでの仲裁方法を説明。「これからどうしたいか、未来に目を向けさせる。遊びを通じてマイナスを笑いに変え、肯定的にとらえる経験をしてもらいたい」とほほ笑む。

 クラブは有限会社で、雑居ビルの体育ルームを拠点に、体育や絵画、書道など五種類の教室を展開している。保育所や幼稚園、学童保育のような機能もあり、名取さんが体育講師をしている幼稚園三園の課外活動での利用も含め、二~十二歳の計約二百人が通う。スタッフは保育士など十三人で、子どものころに利用した人もいる。

 各教室では異なる年齢の子どもたちが一緒に過ごし多様な人間関係を経験する。体を使う遊びを通じて、自主性や冒険心を育成することを大切にしている。嫌われ物のゴキブリを名乗るのは「誰かに悪く言われても、気にしなくていい。見え方は場合によっていろいろ」と伝えたいからだ。

 一九八二年ごろからは月に一、二度、母親らと意見交換をする「大人の井戸端会議」を開催している。多くの母親が「思い通りに育たない」と悩み、自らの育児に罪悪感を抱いていたことから、専門書を読みあさり、専門学校で三年間心理学を学んだ。子ども目線に立った教育の在り方を模索していった。

 「大人は自分が信じる人生の正解を子どもに教えようとしがちだが、その子の意欲を優先することが大切では」と名取さん。「複雑で変化する社会に対応するには、勝ち負けだけでなく、努力する喜びを知ってほしい。自分の意思で自らの道を選べる潜在力を育てたい」と力を込めた。

<なとり・まさゆき> 東京都国立市生まれ。東京教育大(現筑波大)体育学部卒業後、1977年5月、わんぱくクラブを設立し、代表に就任。著書に「運動遊び大好き」(芽ばえ社)がある。連絡先は、電03(3962)7240。



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